今日はBoostのセットアップの覚書を残すことにします。
1. TortoiseSVNのセットアップ
今回の目的としてBoost::Asioを使うことなのですが、残念ながら現時点での最新版(boost_1_34_1)にはこのライブラリが含まれていないようです。
近々公開されるとは思うのですが、何となくそれも待っていられないので、今回はSubversionで公開されている最新版を取得して、自分でビルドしてみようかと思います。
そこで、Subversionのリポジトリにアクセスするのに便利なツールとしてTortoiseSVNをセットアップして使います。TortoiseSVNに関してはそのうち気が向いたら覚書をまとめるとして、とりあえず今はTortoiseSVNをインストールしたということだけにしておきますかね。
※って書いてる間に昨日(2008/3/29)公開されたみたい。。(^^;;
2. レポジトリから最新版を取得
TortoiseSVNのリポジトリブラウザを起動して、以下のサイトから最新版をチェックアウトします。
http://svn.boost.org/svn/boost/trunk
結構ファイル数がありますので、それなりに時間はかかると思いますので、気長に待ちましょう。
3. Boost::Jamのインストール
インストールとは言っても、Windows版では実行形式のファイルがそのまま取得できますので、今回はそれを利用して行うことにします。
- boost-jam-3.1.16-1-ntx86.zip
SourceForgeから取得可能です。
解凍したフォルダをBoostを配置したフォルダと並列に配置します。私は以下のような構成になりました。
C:\Program Files\boost
│
├ boost_1_35_0
└ boost-jam-3.1.16-1-ntx86
4. Boostのビルド
やっとこさビルドに取り掛かります。
4.1. Visual C++ 2005 Express Editionを起動しましょう。
4.2. パスを通します。
- [ツール(T)]→[オプション(O)]からオプション設定ダイアログを起動します。
- [プロジェクトおよびソリューション]から、[VC++ ディレクトリ]を選択します。
- [ディレクトリを表示するプロジェクト(S)]から、インクルード ファイルを選択します。
- C:\Program Files\boost\boost_1_35_0 を新規に追加します。
- [ディレクトリを表示するプロジェクト(S)]から、ライブラリ ファイルを選択します。
- C:\Program Files\boost\boost_1_35_0\lib を新規に追加します。
4.3. [ツール(T)]→[Visual Studio 2005 Command Prompt]を起動します。
4.4. boost_1_35_0フォルダに移動します。
4.5. bjam.exeを実行します。
私は実行時のオプションを以下のようにしました。詳細はマニュアルを参照下さい。
>..\boost-jam-3.1.16-1-ntx86\bjam.exe -q -a --prefix=. --toolset=msvc --without-python --build-type=complete --stagedir=. stage > ..\%boostdir%_build_log.txt
かなーり時間がかかりますが、ビルドが無事終われば完了です。
ちなみに私はこの工程用に超シンプルなバッチプログラムを作りました。
あまりにも警告がたくさん出たので、仕方ないなーと思うところは無視するようにしてしまいました。ちなみにこのバッチプログラムを利用することの責任は一切持てませんので、利用する方は各自の自己責任にてお願いします。